羽織はかまに、帽子、付けひげ…。100年前の夏を忠実に再現する、「100周年の冬」に向けた準備が着々と進んでいる。

 1915年(大4)に第1回全国中等学校優勝野球大会(現全国高校野球選手権大会)が開催されてから、今夏は100周年を迎える。12月19、20日の2日間、甲子園で第1回大会に出場した10校が、当時と同じ対戦カードで戦う「全国高等学校野球100周年記念大会」が行われる。

 大会実行委員長を務めるのは、広島国泰寺OBの山本将司さん(50)。第1回大会の始球式は、朝日新聞社・村山龍平元社長が、羽織はかま姿で行った。当時を細かく再現するために、山本さんは「リサイクルショップで見つけました。500円です」と、上着を調達。はかまは剣道部に借りて、付けひげは総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」で購入した。すべてを楽しむ心が、大会開催への大きな推進力になった。

 第1回大会に出場したのは、秋田、早実(東京)、宇治山田(三重)、桐蔭(和歌山)、鳥羽(京都)、兵庫、広島国泰寺、鳥取西、高松、久留米商(福岡)の10校。1チームベンチ入りは50人までで、試合日程は以下の通り。

 ◆第1日 午前9時始球式。第1試合 広島国泰寺-鳥取西、第2試合 宇治山田-秋田。午後3時から大会セレモニー。

 ◆第2日 午前8時開始。第1試合 鳥羽-高松、第2試合 久留米商-桐蔭、第3試合兵庫-早実。午後3時半から閉会式・終球式。【前田祐輔】