愛媛大でただ1人の女子部員、市川沙来外野手(4年=岡山一宮)の大学野球生活が幕を閉じた。

 兄の影響で小学3年のときに始め「楽しさを知って、ずっと続けたいな」と青春をささげた。今大会のメンバーには入れず、試合には補助員としてベンチ横で仲間たちの戦いを見守った。チームは敗れたが、晴れやかな表情だった。

 女子用の更衣室がない球場ではトイレで着替えるなど男子部員にはない煩わしさもあったが、性別を超えて同じ白球を追った。大島監督は、懸命な姿が他の選手にも好影響を与えたといい「頭が下がる。4年間食らい付いてやっていた」と目を細めた。今後は故郷の岡山市で就職活動に専念する。