オレ流キャンプ予告だ! 阪神掛布雅之2軍監督(60)が18日、台湾ウインターリーグ視察を終え、日本に帰国した。今視察の収穫として練習と試合でのメリハリ作りを挙げた。また来春の安芸キャンプ初日にシート打撃を行うことを明言。競争意識の重要性をたたき込み、若虎たちのレベルを引き上げる。

 掛布2軍監督の視線は、早くも来年2月の春季キャンプに向けられていた。日本へと戻る桃園国際空港。4泊5日に及んだ台湾ウインターリーグ視察。充実の表情が、決意を物語っていた。キャンプ初日からのシート打撃。若虎たちに、いきなりテストを課す考えを明かした。

 「12月、1月に準備をしてこいよ、と。中日の落合GMが監督の時に1日、2日に紅白戦をやったという、まあそれのパクリみたいなもんなんだけど」

 手本は、あのオレ流采配。中日落合GMが監督就任初年度の04年に春季キャンプ初日から紅白戦を実施した話は有名。競争意識を選手に植え付け、就任1年目でリーグ優勝に導いた。1、2軍の違いはあるが、2軍のレベルアップこそ金本監督への最大のバックアップ。掛布2軍監督は言った。

 「それである程度見えるよね。やってきてない人間に関しては寂しい。ヒット打ったとかじゃなくて。投手にしても。金本監督にも、シートやって構わないかと言いました。どんどんやって構いません、と。1軍が優勝することが目的。そこで選手がどうやって貢献できるかだから」

 2月11日には韓国・ハンファとの練習試合が予定され、キャンプ中には5、6試合対外試合を行う方向。3月15日にはウエスタン・リーグも開幕する予定。闘志なき者、準備を怠る者は、超変革を掲げる新生タイガースにはいらない。

 掛布2軍監督の改革プランは、シーズン中にも及ぶ。今回の視察で、結果を残し続けた横田、陽川を見て感じたこと。それは練習と試合のメリハリだ。

 「試合でいいパフォーマンスをする上での練習というのを考えないといけないと感じた。ぎゅうぎゅうにつめこんで疲れて、試合で力を発揮出来ないというのはね。メリハリをつけて野球をやらせてあげた方がいいと感じたよね」

 2軍で試合出場メンバーの練習法を改善する考えがあるようだ。すべては1軍の11年ぶりリーグ優勝のための足がかり。ファームのオレ流超変革で、若虎を鍛えあげる。【梶本長之】