今年は違うぞ!! 西武菊池が12日、シート打撃初登板で最速151キロをマーク。150キロも3度計測し、開幕投手に名乗りを上げた。打者11人を相手に37球で被安打2。「(球速が)出てる感触はあったけど、2月にこれだけ出たのは初めて。暖かくなれば、自然にもっと出ると思う」。見守った田辺監督も「今年の雄星は違う、という姿を見せてくれそう。開幕投手? うれしい悩みだね」と目を細めるほど圧巻の直球を見せた。

 超速仕上げで猛アピールだ。昨年のキャンプはインステップするフォームを修正するため、初日から4日連続で投げ込んだ。その代償か、左肘を痛めて第1クールで離脱。下半身主導のフォーム固めに取り組んだ。投球の「軸」を確立した9月には左腕史上最速の157キロを出し、自己最多タイの9勝。「もう腕の力で細工することはない。試行錯誤していた去年までとスタートラインが違う」。今年は3勤1休で1日約60球と投げ込み量は減っても、大きな手応えをつかんだ。

 もう簡単には崩れない。シート打撃前の投球練習で2段モーションを指摘された。「微妙なところだけど、思い切ってやめよう」と、足の上げ方を調整した後に150キロを連発した。初の大役と目標の15勝へ、視界は良好だ。【鹿野雄太】