長打不足の竜にゲロゲロ~なホームランバブル到来!? 中日の新外国人アレックス・ゲレーロ内野手(ドジャース3A)が10日、2度目のシート打撃で爆発。大野とドラフト1位柳裕也投手(22=明大)から2発のおったまげ弾をぶちかました。

 しもしも、と携帯電話をかける暇もない。最初の打席。エース左腕の高め直球を完璧に捉えた。打った瞬間に分かる左翼席への推定120メートル弾。笑みを浮かべて足早にベースを1周した。沖縄本島で練習があったのは中日だけ。他球団関係者や野球ファンでにぎわった「花キン」の北谷で主役になった。

 おったまげな事実がある。「1年試合していなかったからどうかと思ったけど、投手から打てたのはうれしいね。オオノはすごくいい投手。球が速かったけどしっかりとらえられたよ」。実戦は昨年3月以来、11カ月ぶり。左膝を故障しド軍を退団した6月以降も試合に出られなかった。

 役者ぶりは続く。二飛のあと、3打席目はドラフト1位柳と対戦。甘く入った直球を高々と打ち上げ、左中間席に届かせた。肩パットは入れない代わりに、腕をたたんでの技あり打。巨人森中スコアラーは「まだ10日で対応できている」と頭を抱えた。

 昨年の中日はリーグ最少の89本塁打。最高はビシエドの22本。舘ひろしならぬキアヌ・リーブス似のトレンディー助っ人が今年はお立ち台をバブリーに彩るかもしれない。【柏原誠】