復帰弾まで“推定80センチ”足りなかった。日本ハム大谷翔平投手(22)が86日ぶりに「5番DH」でスタメン復帰し、1点を追う4回に右翼フェンス直撃の二塁打を放った。あと少しで本塁打となる弾丸ライナーで追い上げムードを演出も、代走を送られて途中交代。2打席で交代となった大谷のスタメン起用も実らず、チームは大敗。借金は今季最多タイの14となった。

 ラインドライブのかかった打球は、スタンドまでわずかに届かなかった。4回だ。4番レアードが1点差に詰め寄る18号を放った直後だ。5番DH大谷。東京ドームを埋めた日本ハムファンの大歓声に迎えられ、カウント2-1からの内角スライダーを振り抜いた。「バットの先だったので入らないかな」と感じた打球は、フェンス最上部に突き刺さる。足りない高さは推定で80センチ。もう1歩で2者連続のアーチだった。

 一塁までは7割程度で走り、一塁ベースを蹴った後はさらにスピードを落として二塁に到達した。すると再び、どよめきが起きた。代走が送られた。第1打席は四球。2打席連続でのチャンスメークにも栗山監督に迷いはなかった。結局、後続は倒れ、高まった逆転への機運はしぼんだ。試合後に最大で2打席限定だったのかと問われた栗山監督は「そうですね」と即答。仮に走る必要のない本塁打だったら、さらに1打席立った可能性はあるが、基本的には、打席数は決められていた。