阪神大山悠輔内野手(22)も悔しい1日となった。7月に入って2試合連続で勝利に貢献する活躍をみせていたが、この日はDeNA浜口の前に2打数無安打。5回無死一、二塁の第3打席は投ゴロ併殺打に倒れ、「ドラ1対決」に勝てなかった。連敗は避けたいところ。期待の若虎が勝利への扉をこじ開けてくれるはずだ。

 力ない打球がピッチャーの前にはずんだ。1点ビハインドで迎えた5回無死一、二塁の場面。5番起用されたルーキー大山が、DeNA浜口の内角高めの直球に詰まらされる。捕球した浜口は三塁に送球。投-三-一と珍しい併殺で、チャンスがしぼんでしまった。金本監督は「代えたらまた皆さんに怒られる」と、ドラ1ルーキーを3試合連続で5番に据えた。1日ヤクルト戦ではプロ初安打が決勝3ラン、チームの連敗を8で止める原動力となった。2日ヤクルト戦でも2安打1打点の活躍で連勝を呼び込み、2日連続のお立ち台。指揮官も飛ぶ鳥を落とす勢いのルーキーのバットに、期待をかけたが…。

 ドラフト1位対決に完敗した。初回の1打席目は2死一、三塁で浜口の落ちる球に空振り三振。直球とチェンジアップなど落ちる変化球のコンビネーションに苦戦した。2打席目には四球を選んだが、5回の3打席目で投ゴロ併殺。セ・リーグ新人で1人、球宴出場を決めた同世代の左腕に2打数無安打と封じられた。

 「チェンジアップとか真っすぐとか関係なく、チームに貢献できなかったことが一番。切り替えというよりも今日の反省をしっかりとしないといけない」

 敗軍の列に交じったルーキーは悔しそうに話した。横浜スタジアムは、昨年11月に大学生最後の試合をした球場。「プロの世界で活躍することが恩返し。プロでは勝てるように頑張りたい」と誓った地で再び屈辱を味わった。虎キラーとなりつつあるハマのルーキー左腕。次回の対戦できっちりとリベンジしたい。【桝井聡】