日本ハム大谷翔平投手(23)は、前半戦の最終戦となる12日オリックス戦(京セラドーム大阪)での先発が濃厚になった。6日、札幌ドームでの西武13回戦前に、打者2人(清水と杉谷)を相手に50球、フリー打撃に登板した。前日5日に前半戦で投手起用する方針を示した栗山監督は、フリー打撃を見て「まずは明日。出力が上がったときの体の反応を見たい。どういう張りが出るのか」と慎重な発言に終始した。ただ、コンディションに問題がなければ“中5日”で先発復帰にゴーサインが出そうだ。

 大谷にとっては、昨年のクライマックスシリーズ、ファイナルSのソフトバンク戦以来の本拠地マウンドだった。日本球界最速となる165キロを計測した昨秋とは様子が違う。半分の25球がボール球で、制球には苦しんだ。ただ、打撃ケージ裏の球団スタッフのスピードガンは、最速153キロを示し、外野へ飛んだ打球は1本もなかった。大谷は「(状態は)特に変わらなかったです。(味方相手の投げづらさも)大丈夫です」と感想を話した。

 試合前に投手調整に専念したため、この日の西武戦は欠場した。今日7日からのソフトバンク3連戦(札幌ドーム)は野手として出場する見込み。DHとして選出された球宴が終われば、本格的に投打フル回転が期待される。「前半戦はほとんど出ていませんから、後半は役に立てるように頑張りたいです」。二刀流・大谷の2017年が、ついに幕を開ける。【本間翼】