塩見 ソフトバンク戦への意気込みは?

 則本 やることは、一緒なので。自分に出来ることをやっていきます。

 外気とは対照的に冷静だった。オールスター前最後の登板は2位ソフトバンクとの首位攻防戦。勝てば日本一となった13年以来の首位ターンが決まる。淡々と話したエースだが、このシチュエーションに燃えないはずがない。塩見が去ると少し間を置き力を込めた。

 則本 こうやって厳しいというか、これだけのプレッシャーの試合を出来ることはありがたい。シーズンの最後まで、やれるようにしたい。この2つはすごい大事だと思う。

 リーグトップ9勝をマークする則本にとって、デビューから5年連続2桁勝利がかかる登板でもある。「僕に勝ちがつかなくてもチームが勝てばそれでいい」と身を粉にするつもりだ。

 チームとしても前半戦最後のヤマ場と踏んでいる。毎週日曜日の登板だった岸を中9日で第2戦に回し、2連勝を本気で取りに行く。梨田監督は常々「則本と岸は特別な存在。2人で30勝くらいとってくれれば」と絶大な信頼を置く。昂大(たかひろ)の後は、孝之(たかゆき)。イヌワシが誇る2枚看板が、満を持して敵地に乗り込んだ。【栗田尚樹】