エースで首位ターンを決める。楽天は、今日11日から2位ソフトバンクと首位攻防2連戦(ヤフオクドーム)に挑む。第1戦は則本昂大投手(26)が先発し、勝てば田中将大(ヤンキース)を擁した13年以来4年ぶりに前半戦を首位で折り返す。自身も5年連続、両リーグトップの2桁勝利がかかる。第2戦は岸孝之投手(32)が先発予定で、楽天が誇る「Wタカ」が福岡でタカ狩りだ。

 午前9時。Koboパーク宮城の天然芝に、遠慮なく太陽の日差しが降り注ぐ。地面にたまった熱が、足元から襲う。「ビュッ」。乾いた空気を切り裂く音が響いた。則本の直球だった。キャッチボール相手の塩見のグラブが「パシッ」という音を立てる。「ナイスボール」という声にうなずきながら、球界屈指の直球でリズミカルに音色を奏でた。

 1時間ほどの調整を終えると、登板前日恒例の囲み取材が始まった。先陣を切って質問したのはその輪に交じっていた塩見だった。