甲子園での本塁打は、今季1号に続く2本目で、プロ入り通算3本目になった。高めの直球を捉えた1発だが「上からたたくという感覚はない。強い打球を打つだけ」と言う。横浜高2年時の08年夏の甲子園で2本塁打を放ち、一躍高校球界のスターになった聖地。当時を振り返り「ホームランを意識するバッティングは教えられていない。そういう高校ではない」と言った。とにかく強い打球を打つ。母校が神奈川大会準決勝進出を決めた日に筒香も原点通りのバッティングで勝利に導いた。

 試合前には、中学時代を過ごした堺ビッグボーイズのグラウンドオーナーが甲子園のベンチに激励に訪れた。筒香のような選手になりたい少年たちと握手を交わし、肩に手を添えて、丁寧に記念写真に納まった。みんなが憧れる日本の主砲は「ラミレス監督も言うように、シーズンをどう終わるかが大事。やることは変わらない。1試合1試合勝っていくだけ」と、2位浮上にもいつも通りの言葉を繰り返した。【前田祐輔】

 ▼DeNAは筒香の本塁打で1-0勝利。筒香の1-0決勝打は11年9月23日広島戦の左2、17年4月25日阪神戦の右安に次いで3本目で、1-0本塁打はプロ入り初めてだ。23日巨人戦ではサヨナラ本塁打を放っており、2試合以上続けてVアーチは16年7月19、20日ヤクルト戦、22日巨人戦の3試合連続以来2度目になる。これでチームは4月1日以来の2位。球宴後の2位は15年7月20日以来だが、この時は後半戦初日で86試合目。89試合以上消化して2位は横浜時代の00年9月15日(120試合目)以来、17年ぶり。