年に1度の「鷹の祭典in大阪」で大笑いとはいかなかった。ソフトバンクは大谷、中田に連発を食らうなど7失点し、連勝は4でストップ。3日で再び首位からスベリ落ち、試合のなかった楽天とは再びマイナス1ゲーム差となった。

 試合前は盛り上がった。毎年、吉本新喜劇が激励に来るが、今年は初の女座長に就任した酒井藍(30)が登場した。100キロ超えという巨体で3XLのユニホームを着て始球式。試合前にはデスパイネのマネをして満員のスタンドは爆笑。未知やすえ(54)は得意のキレ芸で「上林! (勝った時の)スピーチ考えとけよ!」と上林、今宮、柳田らベンチで見ていた選手たちへ注文をつけた。

 だが、試合は流れをつくれない。得点は2回に上林の二ゴロの間に1点取ったのみ。12日の日本ハム戦3回を最後に22イニング連続でタイムリーがない。柳田は「チャンスで1本打ちたかった」と、3回2死一、二塁で遊ゴロに倒れた打席を悔やんだ。

 5連戦の真ん中となる3戦目に1日だけ京セラドーム大阪で行う強行日程。この日は大阪での主催試合では初めてチケットが完売し、3万5961人が集まった。興業的には大成功だが、福岡→大阪→福岡の変則5連戦に、選手の疲れは否めない。

 それでも工藤監督は前を向いた。「負けた時は潔く次へ向かって進んでいくだけ。移動ゲームになるが、いい試合になるように」。まあ、今日はこれぐらいにしといたろか-。今日のオリックス戦に気持ちを切り替える。【石橋隆雄】