ソフトバンクの2年ぶりの本拠地での歓喜はお預けとなった。バンデンハークが過去10戦9勝と相性のいいオリックスに初黒星。マレーロに3打席連続本塁打を許すなど、チームの連勝は9で止まった。9月1日に優勝マジックを点灯させてから初めての敗戦となり、胴上げは最短で16日西武戦(メットライフ)に持ち越しとなった。

 「本塁打は3本ともミスすることなく仕留められた。向こうが上だった。球自体はそんなに悪くなかったが、フラストレーションのたまる試合になってしまった。チームに申し訳ない」

 2回に直球を左翼席に運ばれると、4回には無死二塁からカーブを打たれ、左越え2ラン。さらに6回にも今度はスライダーを左翼に打ち込まれた。6月16日広島戦(マツダ)で丸に許して以来となる今季2度目の3打席連続本塁打献上。3発目を浴びると、マウンドで打球の行方をぼうぜんと見つめるしかなかった。

 これで本拠地ヤフオクドームで無傷の14連勝を積み上げてきた記録も、19試合目で止まった。67~69年に村上雅則がつくった本拠地15連勝の球団記録に並ぶことはできなかった。「勝ちたかったけど仕方ない」と肩を落とした。

 それでも楽天が敗れ、マジックは3に減った。工藤監督は「今日はカウントを整えるのに苦労していた。勝負球がボールになったり、甘くなったところを打たれたと思う」とサバサバ。しばしの小休止をへて、16日のリーグ史上最速Vに向け、再び勝ち星を積み重ねる。【福岡吉央】