虎一筋16年の阪神安藤優也投手(39)が15日、西宮市内のホテルで会見を開き、今季限りの現役引退を発表した。

 阪神金本監督が現役引退を表明した安藤の花道を飾るため、打線の援護を厳命した。引退試合では打者1人に投げるケースが多いが、かつての役割であるセットアッパーのような登板を願った。「しっかり点を取ってやって、できれば、1人じゃなく、1イニング投げられるように」。現状では25日DeNA戦(甲子園)が引退試合となることが濃厚だが、順位が確定していない場合でも1イニングを託せるように、大量得点で援護することを思い描いた。

 現役時代には安藤がノルマを達成すれば、高級腕時計をプレゼントする「金本賞」を企画した。「時計は1回も達成できなかったよなあ。4回ぐらいしたのかな? 全敗だった」。シーズンで10勝に届かなかった安藤は、2年連続で丸刈りに。「去年も50試合、いろんなところで投げてくれた」。過去を懐かしみながら、引退の右腕をねぎらった。