驚異の回復力だ。右足腓骨(ひこつ)骨折からの復活を期す阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)が21日、鳴尾浜のブルペンで投球練習を再開した。ランニング、ストレッチ、キャッチボールと入念に体を動かすとブルペンへ。捕手を立たせて10球を投じると、捕手を座らせて44球。変化球を織り交ぜるなど、実戦を意識した内容だった。クライマックスシリーズの登板が現実味を帯びてきた。

 右足を骨折した8月10日巨人戦(東京ドーム)以来のユニホーム姿。メッセンジャーは「久しぶりにユニホームを着てピッチングが出来てうれしいよ」と上機嫌で話した。患部についても「投げるときはまったく意識していない」と問題なしを強調。「ここから1日1日出来ることをやっていく。ピッチングの質を上げていく」と戦闘モードに突入だ。

 クライマックスシリーズの先発に向け視界が開けた。ファーストステージの開幕は10月14日。今後、26日からのウエスタン・リーグ広島戦(鳴尾浜、甲子園)で実戦復帰すれば、1軍の今季最終カードとなる10月5日からの中日2連戦(甲子園)に登板可能。メッセンジャーは「(雨天中止の試合が)5、6日になったことが自分としても大きい。プラスだと思っている」と復帰ロードをイメージ。藤浪降格など先発事情が苦しい中、大黒柱が猛スピードで帰ってくる。