日本ハムが、不名誉な記録を作って、負けた。楽天24回戦(札幌ドーム)でパ・リーグ新、プロ野球タイの19残塁を喫した。打線は9安打を放ち、楽天投手陣から12四死球と塁上をにぎわせ続けたが、得点ではなく残塁だけを重ねた。今季18度目の完封負けは歴史的な黒星となり、チームは5位以下が確定した。

 札幌ドームのスタンドは盛り上がり続けたが、ため息も最後まで止まらなかった。日本ハムにとって、この日は本塁が遠すぎた。19残塁の大拙攻は、14年にDeNAが記録したプロ野球記録に並ぶもの。パ・リーグでは新記録という不名誉で完封負け。栗山監督も試合後は「すごいね、それ。(プロ野球記録に)並んだ?」と、自虐的に振り返るしかできなかった。

 満塁のチャンスは5イニングも訪れた。得点圏に走者を置いたのは7度。9安打を放って、12四死球ももらいながら、あと1本が出なかった。城石打撃コーチは「あれだけチャンスをつぶせば、しょうがない」と振り返ったが、続けて「やるべきことのミスが多いから、なかなか流れも来ない」と、嘆いた。

 攻め続けてはいたが、細かいミスが多々あった。4回無死一塁では、8番清水が送りバントを決められなかった(結果は三振)。5回は先頭で二塁打を放った大谷が、中継プレーの乱れを見逃し、三塁へ進むことが出来なかった。その後にレアードが左前打を放ったが、三塁でストップ。結果的に、この回も2死満塁としたが無得点。悪い流れは、最後まで払拭(ふっしょく)できなかった。

 歴史的な1敗で、チームは5位以下が確定した。栗山監督は「こういうことも含めて、すべてこっちの責任」と、選手を責めることはしなかった。球場を後にする際も「19残塁は、反省します」と声に出し、心に屈辱を刻んだ。【木下大輔】

 ▼日本ハムは19残塁で完封負け。1試合19残塁(延長は除く)は14年7月15日DeNAに並ぶプロ野球タイ記録で、パ・リーグでは87年7月12日近鉄の18残塁を上回る新記録。18残塁以上で完封負けは初めて。

 ▼日本ハムは1回から2、1、2、1、1、1、1、2、1と毎回の12四死球を選んだ。毎回四死球は今年の5月21日日本ハムがオリックス戦で記録して以来、プロ野球12度目。毎回四死球をシーズン2度記録したのは初。