オリックスからドラフト1位指名されたJR東日本・田嶋大樹投手(21)がプロでも「オレ流調整」を継続する。3日、大阪市内で長村裕之球団本部長らから指名あいさつを受けた。人見知りな性格という即戦力左腕は、1人きりの時間を大切にしたいと宣言。これまで練習もほぼ1人でメニューをこなしてきた。

 「あまり人混みが好きじゃない。1人でいる時間が多いかもしれない。練習は1人。プロでもこのスタイルは変わらない。練習中は自分のことに集中したいので」。社会人日本代表でも同僚だった1学年上の山岡を尊敬しており「いろいろお世話になろうと思う」と相談はするが、孤独に打ち勝っての2桁勝利、新人王が1年目の目標だ。

 元捕手として投手を支えた長村球団本部長も「マウンドに行ったら孤独やから。それくらいでちょうどいいんじゃないか」と、田嶋の姿勢を歓迎した。指名あいさつでは1年目からの先発ローテ入りを期待。「ゆくゆくは球界を代表するくらいの投手を目指してもらいたい」と話した。

 田嶋は来年1月の新人合同自主トレまでの期間も「1人で練習して、できないところをトレーナーに補ってもらう」。基礎体力の向上、そして最速152キロの直球に磨きをかける。「球のキレ、質、回転数を意識してやっていく。直球と分かっていても打てない球が理想」。6日に1回戦を迎える社会人日本選手権での優勝を手みやげに、プロの門をたたく。【大池和幸】