侍ジャパン元4番の稲葉篤紀監督(45)が、西武山川にフルスイングを貫く「侍の4番像」を説いた。14日、初陣となる「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」(16~19日、東京ドーム)に向けて、合宿地の宮崎から東京へ移動。4番で起用する山川について「日本の4番だから、ではなくて自分は変えられない。自分のスタイルでやるしかない」と、ぶれない強さを求めた。

 稲葉監督は09年のWBCで準決勝の米国戦を含めて3試合、「侍の4番」を務めた。国際大会で中軸を打つ重圧は経験者にしか分からない。「僕は送ることもエンドランも、何でもできる4番という考え方。山川選手はバントはない。彼らしさ、フルスイングは貫き通してもらいたい」と期待した。

 16日は韓国、18日は台湾と対戦する。4番山川の前後の3番、5番は日本ハム近藤とソフトバンク上林に決まり、練習試合2試合で3番、5番の並びを入れ替えた。稲葉監督は「前の打者が変わると打席に入るリズムが変わる」と、4番山川との相性もチェック。「オーバーエージですけど、後輩からいじられるキャラということが分かった。プレー以外でも大事な選手」と、本大会での大ブレークを期待した。【前田祐輔】