巨人阿部慎之助内野手(38)が27日、都内の球団事務所で契約交渉に臨み、5000万円減の年俸2億1000万円で更改した(金額は推定)。球界最高年俸だった6億円から4年連続のダウン提示も金額については触れず「あと何年できるか分からないけど、野球人生が終わるまでに、もう1回優勝したい」とV奪還だけに照準を合わせた。

 今季は生え抜きでは球団史上5人目となる2000安打を達成。129試合に出場し打率2割6分2厘、15本塁打。76打点はマギーに続きチーム2位と打線をけん引した。でも、負けた。11年ぶりのBクラスに低迷。来季チーム最年長も「後輩たちに良きアドバイスができるように自分の成績も残さないといけない」と己の体にムチを入れる。

 熱血漢は衰えを知らない。「後輩を指導するに当たって、ぶん殴る準備をしっかりとしたい。足回りと肩回りもしっかりと鍛えておく」とジョーク交じりのスパルタ宣言も飛び出した。真意はチームとして闘争心を再認識させることと、自分自身を奮い立たせることにある。残り12本で通算400本塁打の大台にも到達する。「昔、打ちすぎてしまったので落ちたと言われるけど(来季は)年相応の活躍をしたい」と“慎之助節”で締めた。【為田聡史】