阪神金本監督は「足」でも打倒広島を目指す。兵庫県内のゴルフ場で番組収録に参加。「うちは足の速い選手が少ないから。今の広島を見ても、走れる選手は4、5人はいるでしょ? 強いチームは、足の速い選手を取って、打てるようにしている。いいところはパクリましょうと編成と話した」。今ドラフト3位で熊谷敬宥内野手(22=立教大)、4位で島田海吏外野手(21=上武大)と俊足の即戦力野手を指名した舞台裏を説明。盗塁数は昨年の59から70に増えたが、112の広島とはまだ42の差があり、上積みが必要とした。

 盗塁だけでなく、エンドランや本塁生還などでも、苦い思いをした。9月の直接対決では、途中出場した野間や上本にかき回され、2戦連続サヨナラ負け。逆転優勝の望みを絶たれた。「9月の2連敗も足だから」と指揮官は言い切った。

 底上げは打力だけではない。機動力の向上も大事な要素。来季の「代走枠」を今季の1から2にしたい考えを明かした。「2人はスペシャリストがほしいね」。俊足のスタメン選手も熱望。「エンドランのサインも出しやすい。バッターが空振りしても、セカンドでセーフになってくれる。すごく作戦が広がる」。走攻守の全方位から、広島を倒しに行く。【田口真一郎】