日本ハム斎藤佑樹投手(29)が足元を見つめ直し、栄光の原点回帰に踏み切った。8日、大阪市内で行われた「ミズノブランド アンバサダーズミーティング」に出席。16年から2シーズン使用したスパイクから、来季は早実時代と同じモデルに変更することを決めた。「地面をかみやすくなる。高校ぶりですね」。高校野球の頂点に立った時と同じ「足」で、プロ8年目の来季は復活への足がかりを見いだしていく。

 新スパイクは、体重を均等に行き渡らせるため、刃の部分「三角金具」を両足で16個から12個に減らした。甲の幅は約2センチに広げ、重心の安定感アップが狙い。素材も縫い合わせたマットな生地から、一枚生地のつや感あるエナメルに変更して、見た目からスタイリッシュに一新した。「来年は、地に足を付けてやらないといけないですからね」。来季に懸ける強い覚悟を足元に込めた。

 来季は、もがき苦しんできたプロ人生で転機が訪れる。ドラフト1位で早実の後輩清宮が入団。かねて「打って、守ってくれたら心強い。負けずにやらないといけない」と、心強い仲間の加入を歓迎してきた。この日は同学年のドジャース前田ら他球団選手とも交流。「来シーズンは、という思いはある」。刺激を受ける存在と、固まった足元を得て、殻を破る準備は出来た。雪辱を誓う新たなシーズンを堂々、闊歩(かっぽ)していく。【田中彩友美】