阪神メッセンジャーが今季も規定投球回に到達した。同投手は来日8年目だが、規定投球回をクリアできなかったのは1年目の10年(80回1/3)だけ。規定投球回以上は11年から7年連続7度目となった。外国人投手で規定投球回に7度以上到達は郭泰源(西武)8度、郭源治(中日=日本国籍取得後含む)7度に次いで3人目。メッセンジャーとスタンリッジ(ロッテ)が11年から規定投球回以上を続けていたが、スタンリッジは今季ストップ。外国人投手の7年連続は初めてだ。11年は両リーグで33人が規定投球回に到達したが、11年から今季まで続けているのは日本人投手を含めてもメッセンジャーしかいない。

2桁勝利を5度以上記録した外国人投手
2桁勝利を5度以上記録した外国人投手

 今季は11勝を挙げ、2桁勝利は11~14、16年に次いで通算6度目。外国人投手では郭泰源に並び最多となった。シーズン100奪三振以上が7年連続7度目で、2桁奪三振は今季の4度を加えて通算23度。ともに外国人投手の最多記録だ。超優良助っ人投手の1人となったが、日本人のエースたちと比べても見劣りしない。

 来日通算で1353回2/3を投げ84勝、1271奪三振。同投手が来日した10年以降の勝利数は金子(オリックス)の88勝に次ぐ2位で、投球回と奪三振は1位。日本人を含め、10年代に最も活躍している投手と言えそうだ。

今季、規定投球回に到達した投手の被本塁打
今季、規定投球回に到達した投手の被本塁打

 被本塁打が少なかった。今季の被本塁打は規定投球回以上では両リーグ最少の5本で、自身にとっても来日8年間の最少本数。本塁打を許したのは5月5日の6番エルドレッド(広島)2本、6月15日の6番メヒア(西武)7月5日の2番石川(DeNA)8月10日の6番長野(巨人)で、3~5番のクリーンアップには1本も打たれなかった。期待投球回に到達して対クリーンアップの被本塁打0は94年斎藤隆(横浜)以来、23年ぶりだった。

【伊藤友一】

 ▼2位阪神の課題は打率アップ。チーム防御率の3・29はリーグ1位も、チーム打率2割4分9厘が4位。得点圏打率が1位広島の2割9分7厘に対し、リーグ4位の2割4分8厘、同じく広島が1位だった1点差以内の接戦での打率もリーグ5位の2割4分だった。36歳の鳥谷が2割9分3厘、同じ36歳の糸井が2割9分と、高打率を残したのはベテラン勢。今季の年齢別打率を出すと、35歳以上・273→30~34歳・267→29歳以下・225。24歳の中谷がチーム最多の20本塁打したものの、若手の打率が低すぎた。

阪神全成績【注】点線より上、打者は規定打席=443、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多
阪神全成績【注】点線より上、打者は規定打席=443、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多
阪神全成績【注】点線より上、打者は規定打席=443、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多
阪神全成績【注】点線より上、打者は規定打席=443、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多