「叱って育てる」星野イズムで、超大物ルーキーを一流へ育て上げる。日本ハム栗山英樹監督(56)が7日、急逝した前楽天球団副会長・星野仙一氏との思い出を語り「監督としては足元にも及ばない。本当の優しさが何かを教えられた。優しかったから、あれだけ人を叱ることができた」と、故人をしのんだ。

 訃報が届いてから一夜明けたばかりで「ショックだった」と、まだ気持ちを立て直せずにいる。それでも、この日、岩見沢市内の児童養護施設を訪れ、絵本の読み聞かせやキャッチボールで児童らと交流。「ドラフト1位の清宮選手は開幕1軍でスタートしますか」という児童からの直球質問に大慌てしながらも「そうなってくれると、うれしいね。僕自身も開幕1軍で活躍することを期待しています」と、苦笑いで応じた。

 明日9日からは新人合同自主トレが始まり、高校通算111本塁打の怪物を預かる。「(清宮は)絶対に大成する選手の1人。過去で言えば、松井秀喜やイチローに匹敵する選手であるのは間違いない」。闘将から教わった魂を胸に刻み、厳しい愛情で球界の宝を育て上げる。【中島宙恵】