えっ金子じゃないの!? オリックス福良監督が3日、開幕投手の決定を保留した。練習の合間に大本命のエース金子との面談を実施。膝をつき合わせて出した結論は、キャンプのテーマ「競争」だった。同監督は「誰か分からない。(先発全員に)取りにいかせます。金子も含めて」と、明かした。

 この時期の決断を避けた理由は2つある。1つはエースの思いだ。金子はこの日、キャンプ初のブルペンで30球を投じた。着々と準備を進める右腕だが、3年連続7度目となる大役については「光栄だが、そこにこだわっているわけではない」と考えを明かした。

 もう1つが日程面だ。開幕戦のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)は3月30日で金曜日。2週間後の4月13日は試合がなく中6日の登板間隔が崩れる。それならば最初から2カード目(ロッテ戦)の火曜日に持っていく手も。同監督は「トータルで考えてどうか。(金子を)どこに置くのがいいか。開幕にこだわらなければ」と思案する。

 背番号19が開幕のマウンドに上がらないとなれば、すでに「虎視眈々(たんたん)と狙う」と名乗りを上げている西、もしくは1年目の昨季8勝を挙げた山岡やディクソンらが候補になる。同監督は「どこらへんで判断するか。そこは長引かせてもいけない」と、できるだけ早い時期に最終結論を出す方針だ。【桝井聡】