育成選手から1月に支配下登録されたDeNA笠井崇正投手(23)が11日、沖縄・宜野座で行われた阪神との練習試合で8回から4番手で登板し、2回無失点と好投した。

 最速148キロをマークし、許した安打は内野安打1本。「真っすぐを低めに強く投げることを意識しました。しっかりとできて良かった」と納得の表情だった。

 早大野球部を2日で退部し、サークルで野球を続けた異色の経歴を持つ。大学4年時にBCリーグのトライアウトを受けて信濃に入団し、プロへの道が開いた。早大時代は、キャンパス近くの焼き肉店でバイトし、お客さんには2歳年上の日本ハム有原がいた。昨年のキャンプ中には「すごいなって見ているだけでしたけど、そういう選手と対戦したい」と野望を抱き、今季は背番号を2ケタにして1軍キャンプメンバーに入った。

 ラミレス監督は「素晴らしかった。攻撃的な投球をしてくれた。2回を18球で抑えた」と高評価。今季の対外試合初戦は0-8の大敗だったが、“成り上がり右腕”の好投が明るい材料になった。【前田祐輔】