中日の育成選手、木下雄介投手(24)が支配下登録に近づく投球を演じた。8回に登板し、最速150キロの勢いあふれる直球を軸に8回は3者凡退。2イニング目は1点を奪われたが、2桁背番号にふさわしい力量を示した。

 リリーフタイプとして高く評価する森繁和監督(63)は「楽しみです。背番号が小さくなっていくと思う」と支配下登録を前向きに考えていることを明かした。右腕の木下雄は生光学園(徳島)から進んだ駒大を中退。2年のブランクを経て、野球界に復帰。四国IL徳島で才能を見いだされ、16年育成ドラフト1位で中日入りしていた苦労人。入団時には育成契約にもかかわらず妻子がいることで話題になった。

 2イニング目の9回は2死から高卒ルーキー西巻に直球を狙い打たれ、三塁打とされた。抑えればチェンジという局面で、続く内田には2球で追い込んでから、カウント2-2となり、最後はボール球にするつもりのフォークが真ん中に浮き、バットで拾われて左前適時打にされた。課題だった変化球はフォーク、スライダーとも昨年から大きく進歩しているが、勝負どころでの失投はリリーフとしては致命的。今後、課題修正が必要だが“朗報”は間違いなく近づいている。