若さがあふれた。西武ドラフト3位の伊藤翔投手(19=四国IL・徳島)が広島戦(長崎)でオープン戦初登板。1点リードの7回に堂林、メヒア、美間と3者凡退に仕留めた。これで、練習試合を含む対外試合3試合で無失点を継続。「点差が詰まっていた。まずは1点もあげないようにと。オープン戦は初めてでしたけど、毎試合が勝負。(練習試合と)特に違いはなかったです。常にベストパフォーマンスを考えています」とハキハキ答えた。

 身長177センチ、体重72キロと大柄ではないが、思い切り腕を振る。1死で前打席で本塁打のメヒアを迎えた。カウント1ボールからの2球目。「腕を振ってこい」という森の叱咤(しった)に応えた。高め146キロで押し込んで中飛。「強く振りました。僕は球がシュートするので、動いて差し込めたかな」と胸を張った。

 続く美間には最速151キロを記録。辻監督は「アドレナリンが出てたね。スピードは間違ってたかな(笑い)。いいじゃない。19歳」と投げっぷりを評価した。高校卒業後、最短1年でのNPB入りを目指し、大学や社会人ではなく独立リーグを選択。その通りに夢をかなえ入った世界で、次の目標「開幕1軍」へ突き進む。【古川真弥】

 ◆伊藤翔(いとう・しょう)1999年(平11)2月10日、千葉県生まれ。横芝敬愛から四国IL・徳島を経て17年ドラフト3位で西武入団。177センチ、72キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸600万円。