日本ハム中田翔内野手(28)が5日、オリックス増井浩俊投手(33=日本ハム)との対戦をリクエストした。7日からのオリックスとのオープン戦2連戦(ほっともっと神戸、姫路)は、昨オフFA移籍した先輩右腕との初対決の可能性がある。札幌市内の室内練習場で全体練習に参加した新主将は、150キロを超える快速球での勝負を熱望した。一級品のボールを打席で体感し、シーズンへ向けた目慣らしをするつもりだ。

 中田の目が輝いた。札幌市内の室内練習場で汗を流し終えると、7日からのオリックスとのオープン戦2連戦について言及した。前守護神の増井について問われると「対戦する機会があれば、楽しみだね。自分にとっても勉強になるから」と、真剣勝負での初対戦を熱望。「増井さんはスピードボール。速いのでね、この時期に150キロオーバーの球を見るに越したことはない」と真っ向勝負を期待した。

 開幕へ向けた調整段階で、力のある直球を打席で体感したい。昨季までバックで守りながら、一級品のボールを見てきたからこそ、シーズンへ向けた目慣らしに最適と見る。「増井さんのことだから、生きた球をバンバン投げていると思う」と、“挑発”。同僚として一緒にプレーした経験値から、3月初旬でも、きっちり仕上げていると予想している。

 昨オフは、ともにFA権行使か否かで悩んだ。中田は残留、増井は移籍へ踏み切った。今季からは同一リーグのライバルとして、しのぎを削る。「ずっと見てきたから、予想は付く」と、ある程度の対戦イメージは出来ている。ただ、開幕前に対峙(たいじ)できれば、よりイメージを明確にできる。

 懸念材料は増井が9回に登板する可能性が高いこと。中田はここまでのオープン戦で先発出場した場合、2、3打席で途中交代している。今回は屋外球場でフル出場するかも微妙で「9回まで、オレが出ていればいいけどね」。野球の神様に、いい巡り会わせを期待した。【木下大輔】