ソフトバンク東浜が3試合目の先発でようやく今季初白星を手にした。6回途中130球の粘投。7安打を許し、中盤にソロ本塁打2本を献上した。決して満足する内容ではなかったが、遠かった白星は何よりの特効薬となった。

 「勝ったから良かった。でも、ホームランが3試合で6本ですから。コースも甘いけど、(打者が)待っているところに投げている。反省ですね」。東浜は初勝利の喜びよりも次回以降の課題を挙げ、投球を振り返った。

 笑顔はなかった。130球目。嶋の打球を右ふくらはぎに受け、6回を投げきることなくマウンドを降りた。「痛いですけど、大丈夫。次回も投げます」。

 昨年16勝を挙げて最多勝のタイトルを手にした。さらなる飛躍を誓う6年目の今季、足踏みはしていられない。投げ合った岸は敗戦投手となったが完投した。「勝ち負けがはっきりつけられる投手が理想。次は100球くらいで完投したいですね」。初白星を手に、東浜は自らにムチを入れた。