東北福祉大が3-0で仙台大に連勝し、勝ち点を4に伸ばした。次週の第6節で東北学院大に1勝でもすれば、2季ぶりの優勝が決定する。

 大一番で投打がかみ合った。1回表2死三塁、4番の深江大晟内野手(4年=八戸学院光星)が左前適時打で幸先よく先制した。大塚光二監督(50)がもっとも評価したのが、7回に1点を追加して2-0で迎えた、代打大西涼太外野手(4年=智弁学園)の打席。2死満塁から11球を粘って押し出し四球で3点目を奪った。同監督は「大西の四球はでかかった。我々の野球は何が何でも次の塁に進めようということ。リーグ優勝とか日本一とかじゃなく、目先の1勝をとること。すごく良いチームになってきた」とたたえた。

 初先発のサイド右腕・椋木蓮(1年=高川学園)も、5回1/3を無失点と好投した。3回まで完全に封じると、4回先頭に安打を許したが、けん制で封殺。リリーフを含め今季全9戦中7試合に登板し、計13回を6安打11奪三振無失点。「先発は火曜日(1日)に言われて、緊張がすごかった。最初は長いイニングを投げようとしてとらえられていたが、1球1球を大切にする自分の投球が途中からは出来た。1年生のせいで負けるのも嫌だったので、いいプレッシャーに変わったと思います。自分も神宮で投げたい」。全国舞台へのアピールを続けるつもりだ。

 7回裏無死満塁の場面では、最速147キロ横手右腕の津森宥紀(3年=和歌山東)が登板。146キロの直球などで、2奪三振を含む3人でピシャリと封じた。「自分ではピンチの場面のほうが強いと思っている。思い切って腕を振り、楽しみながら投げられました。感覚も戻ってきたかなあと思います」。開幕直前に右手中指を負傷し、捕手を座らせて投球したのは前々日の4日。昨春に5勝を挙げ、夏には大学日本代表入り。昨秋も防御率0・00。エースがぶっつけ本番で復活の兆しをつかんだことも大きかった。