同郷の兄貴分のバックアップを受け、中日の新外国人オネルキ・ガルシア投手(28)が連敗を2で止めた。初回は制球が定まらず、先頭から2者連続四球を与えた。だがすぐさま一塁からビシエドが駆け寄り、声をかけてもらった。「落ち着いてやれば大丈夫」。続く糸井を一ゴロで仕留め、ロサリオの二ゴロで1点を失ったが、後続を打ち取った。

 1、2回終了後にもビシエドから声をかけてもらうと、尻上がりに調子を上げた。そして6回にそのビシエドに逆転打を放ってもらうと、7回2安打1失点で、チームトップの5勝目を手にした。「家族のような仲間が助けてくれてうれしかった」。前日に妻とともに、刈りそろえた幸運の「金色のモヒカン」姿で笑顔を振りまいた。

 森監督からも直々に体重移動を修正されて迎えたこの日。「今日良かったのはチェンジアップだよ」と、これまた指揮官直伝の握りの違うチェンジアップも阪神打線を翻弄(ほんろう)した。前回の5日の同カード(甲子園)では、同じ小野と投げ合ったが、制球を乱して5回4失点で敗戦。そのリベンジも果たした。防御率も1・71に下がり、リーグ1位のDeNA東に肉薄。勝率8割3分3厘はリーグトップだ。

 阪神には昨年8月18日から本拠地ナゴヤドームで6連敗中だったが、それも止めた。森監督は「ビシエドが一塁にいるだけで違う。(ガルシアは)前回もバタバタしていたが、よく持ち直してくれた」と、二人三脚での勝利を喜んだ。チームの勝利を導いたガルシアの99球。今日20日、移籍後初の中6日先発に臨む背番号99の松坂に、連勝バトンを託した。【伊東大介】