ロッテのマイク・ボルシンガー投手(30)がソフトバンク打線を7回3安打1失点に封じて今季10勝目を挙げた。パ・リーグの外国人投手としては史上4人目の2桁勝利一番乗り。6月27日には第1子の長男ルークくんも誕生しており「今日は本当に特別な日になった。日本で子供が生まれて良い投球もできて、素晴らしい経験になってる。周りは良い人たちばかりで、最高のファンもいる。本当に野球が楽しいよ」。“パパ1勝”に表情を崩した。

 自身9連勝も危なげない内容だった。走者を出して迎えた柳田との2度の対決はいずれも内野ゴロに切った。最大の特長は直球が動き、すべての球種で緩急がつけられること。フォーシームで投げても自然とカット回転する直球は実は偶然の産物で「大学時代に指先にまめができて。気にしながら投げていたら直球が動くようになったんだ(笑い)」という。

 開幕前の評価は高くなかった。直球は130キロ台で変化球も不安定。それがこの日は最速145キロをマークし、縦横2種類のスライダー、落差の大きいカーブを面白いように決めた。「シーズン前に目標は言わなかったけど、心の中ではこのチームで10勝したいと思っていた」と明かした右腕はまだまだ白星を重ねそうだ。【千葉修宏】