ソフトバンクがロッテに連敗し、苦境に立たされた。先発酒居らの前に、得点はデスパイネのソロ本塁打1点のみ。投手陣も計12四死球と荒れ、点差以上に完敗の内容だった。順位は3位だが、オリックスとロッテに同率で並ばれた。交流戦での貯金が4つあるものの、パ・リーグ相手に限れば借金1。工藤監督は「去年の王者がこんな姿を見せてはいけない」と厳しい口調で話した。

 指揮官も悪い流れを断ち切ろうと、采配に厳しさを見せた。松田を6回守備からベンチに下げた。5回の守備で三遊間への打球がグラブ下を抜け、先制点を献上(記録は左前打)。その裏、無死二塁の打席では走者を進められず空振り三振に倒れていた。工藤監督は「ちょっと、アグレッシブに行ってほしいところがある」と説明。主力に対し、懲罰交代とも取れる措置だった。今季のスタメン試合では最短でベンチに退いた松田は「ユニホームを着ている以上はやっているが、足りないのかなと思う。外れたから次頑張るとかではなく、自分の持っているものを出せるように」と、指揮官の思いを受け止め、表情を引き締めた。

 球宴前最後のヤフオクドームで敗れ、明日3日にもBクラス転落の危機に陥った。先発陣にも半月以上白星がついていない。工藤監督は「みんなが気持ちを出して戦わないと。調子がいいとか、自分のバッティングがどうということではなく、チームにとって大事なことを考えてやらないとズルズルいってしまう」とカツを入れ、投打の奮起を促した。【山本大地】