DeNA井納翔一が先発再転向のマウンドで勝利を挙げた。最速150キロの真っすぐを軸に、阪神打線を封じた。

 3回2死で阪神福留孝介を148キロの直球で見逃し三振。4回は1死一塁で中谷将大を直球で併殺に打ち取った。苦しい場面では直球勝負で切り抜けた。6回に2死から四球を出したところで交代。悔しそうな表情でマウンドを降りたが、後続が無失点リレーで勝利投手となった。お立ち台では「ファームでやってきたことがしっかりと出せた。次回投げる機会を与えてもらえるなら、四球4つを1つでも減らせるようにしたい」と課題を挙げた。

 開幕直前に中継ぎ転向し、5月に防御率を下げると2軍に降格。先発再転向となると、1日のファーム戦でイースタンリーグ史上22人目の無安打無失点投球をし、昇格した。アレックス・ラミレス監督から「若手投手から勝ち取ってほしい」と競争を促され、迎えたマウンドでもあった。「うまく表現できませんが、新たに開幕したのかなと思います」と、先発での今季初勝利をかみしめた。