阪神金本知憲監督(50)が11日、前半戦の総括を行った。74試合で35勝38敗1分けでターン。

 開口一番、渋い表情で「やはり、想像していたよりは、厳しい前半戦だったのかなと思います」と振り返り「守備面でのミスからの失点と打つ方ですかね。得点力不足というのが一番。あとは内野の守備の乱れとかね。その2つが大きかったですね」と続けた。不動の4番に位置づけた新外国人ロサリオが不振から抜け出せず、6月に2軍降格。破壊力不足を招いて、チーム打率2割4分3厘、280得点はリーグ最少だ。また、失策数51個もリーグワースト。攻守で精彩を欠いて停滞した。

 その一方で、先発陣が奮起し、チーム防御率3・29はリーグ上位。金本監督も「先発陣は本当に、特に4月、5月は長いイニングを投げてくれて、本当に頼もしい限りです。ちょっと6月後半から打ち込まれるシーンもあったのですが、1年を通して見れば、そういう時期も必ず来る。全体的に見れば、先発陣がよくやってくれました」と高く評価した。

 監督就任3年目で、若手育成を最重要テーマに掲げてきた。投手陣では小野、才木、高橋遥ら新顔が育ちつつあるが、野手陣では開幕スタメンの高山、大山のほか、昨年20本塁打の中谷も不振に陥り、伸び悩んでいる。「1年目、2年目と特に若手の底上げに取り組んできましたが、なかなか、何人かの期待した選手が伸び悩んでいる。ちょっと計算外と言いますか、計算違いなところは、野手に関しては多い」と話した。

 後半戦は首位広島を7ゲーム差で追う。指揮官自ら「最後は自分たちが勝つんだ、自分たちが優勝する気持ちで、僕も選手たちも思っているので、後半戦、頑張っていきます」と言い聞かせた。1軍は11日から2日間の休みを挟んで、13日から練習を再開予定。逆襲に向けて、牙を研ぐ。