ソフトバンク工藤監督は敗戦の瞬間、グッと奥歯をかみしめ、悔しさをこらえた。札幌で日本ハムにカード3連敗を食らい、今季3度目の4連敗。交流戦で作った貯金はついに底をつき、5月28日以来の勝率5割に戻った。球宴以降としては13年以来5年ぶりのBクラス転落だ。冷風の吹き込む札幌ドームのベンチ裏で工藤監督は「みんな頑張っているが、かみ合わせが悪いというか…」と、もどかしい心境を吐露した。

 5回までにつけられた4点差を柳田の3ランと松田のソロで追いついた。7回に再び1点リードされても、8回に柳田が同点打。だがその裏、セットアッパー加治屋が2点を失い惜敗。工藤監督は「中継ぎはみんな頑張っているし、責められない」。勝ちパターンの救援陣も総動員し粘りを見せたが、最後は力負けだった。4打点の柳田も「結局負けている。次勝てるようにやっていく。それしかない」と表情を引き締めた。

 日本ハム戦はこれで7連敗。重要視して臨んだ後半戦開幕からの西武、日本ハムとの6戦も2勝4敗と負け越した。工藤監督は「まだまだというところにはいる。しっかり切り替えていきたい」。0からのリスタートではい上がるしかない。【山本大地】