連敗地獄から抜け出せない。オリックスが今季ワーストの8連敗を喫し、自力Vの可能性が消滅した。散発2安打で今季8度目となる0封負け。8連敗は昨年7月17日ロッテ戦から同27日西武戦の8連敗以来となる屈辱。ベンチ裏から出てきた福良監督は「何とかしないといけないですね」と、声を絞り出した。

 今季初登板初先発の20歳の左腕堀に6回途中まで2安打と抑えられた。5回1死二塁から武田の打球が左翼線ライン上を跳ねたかに見えたが、リクエスト行使も判定は覆らずファウル。攻略できそうでできない。打線がつながらない。指揮官も「初めての対戦というのもあるんですかね」ともどかしい表情だ。

 球宴明けから2勝9敗とまさかの急降下だ。チーム打率はリーグ最下位の2割4分と落ち込む。球宴前に小谷野、中島、T-岡田が次々と故障。この試合で下半身のコンディション不良だった小谷野が約1カ月ぶりに復帰したが、勝負強いベテランが抜けて攻撃力が低下した感は否めない。

 盤石を誇っていた中継ぎ陣にもしわ寄せが来る。守護神増井が25日西武戦から2試合連続でサヨナラ打を浴びた。前日27日にはセットアッパー山本が疲労の蓄積で登録抹消…。交流戦リーグ勝率トップの勢いが完全になくなった。球宴前の7月4日に最大4あった貯金も、今は借金5とまるでジェットコースター。振り向けば最下位楽天が3・5ゲーム差に迫っている。【桝井聡】

 ▼オリックスは今季の自力優勝の可能性が消滅した。現在首位の西武は、オリックスとの残り11試合に全敗しても、他球団に全勝すれば96勝46敗1分けで勝率6割7分6厘。オリックスは今季の残り52試合に全勝しても93勝46敗4分けの6割6分9厘に終わり、西武を下回るため。