ソフトバンク上林誠知外野手(23)が高校時代からのライバル楽天松井から決勝の18号ソロを放った。

延長10回2死、上林はカウント1ボール2ストライクからの甘いカットボールを見逃さなかった。打球は右翼席へ飛び込み、ガックリ肩を落とす松井をまわるようにダイヤモンドを一周した。「同学年ですしうれしい。ヒットは今まで打っていたけど、本塁打は初めて。大きいのという意識もあった。(自分で決めると)ちょっと思っていた」と喜んだ。通算11打席目での松井から初本塁打。通算10打数4安打と打っている。

工藤監督も「左の松井から、甘い球を見逃さずにしっかり打てた。今日は非常に大きな勝ち」とヒーローをたたえた。上林の本塁打は8月12日の日本ハム戦以来16戦ぶり。上林は「久しぶりだったので、(ベンチ前で)高谷さんとのおじぎポーズもやったけど、おじぎが先かハイタッチが先か分からなくて変な感じだった」と、本塁打パフォーマンスを忘れてしまうほど、久々の1発だった。

この日は埼玉県から両親も観戦に来ていた。仙台育英出身だけに「仙台で打つのはうれしいですね。複雑ですけど」と笑った。チームは3連勝で今季最多の貯金12。首位西武とのゲーム差は5に縮まった。残り30試合で連覇という奇跡を起こす。