侍ジャパン監督を務める日本ハム稲葉篤紀スポーツ・コミュニティ・オフィサー（SCO＝46）が13日、球団OBで侍ジャパン投手コーチの建山義紀氏（42）とともに北海道・安平町、厚真町、むかわ町を訪問した。

3町とも、6日に北海道で発生した地震で甚大な被害を受けた地域。各地の避難所を訪れ、炊き出しを手伝ったり、避難生活をする町民とコミュニケーションを取って、厳しい非日常の生活を送る被災者と交流した。

子どもたちと記念撮影したり、キャッチボールも行った稲葉SCOは、サインに応じると一気に子どもたちに囲まれる場面もあった。1人1人に丁寧に対応し、「子どもたちは前向きに元気に接してくれた。心の中は本当は家に帰りたいとか、つらいとか、いろいろな思いを持ちながらだと思うんですけど、我々がもっともっと頑張っていかないといけないと、逆にパワーをもらいました」と、振り返った。

安平町では土のグラウンドの野球場で、大きなヒビが入った現場を直接視察した。建山氏は「僕たちを育ててくれたグラウンドが痛んでいるのは残念。心が痛い」と、被害の大きさをあらためて再確認。「チームのOBとして、被災地での活動に関わっていきたい」と、決意を新たにした。

2人は、プロ野球のシーズン終了後に侍ジャパンでの戦いも控えている。稲葉SCOは北海道だけでなく、全国各地で天災による被害が続いている状況に「野球を通じてですけど、みなさんに試合を見て『パワーをもらった』と言っていただけるように。そこは（代表に）集めた選手全員に、その気持ちを持ってやろうというのは伝えたいと思います。そういう試合が出来るよう、一生懸命やっていきたい」と、誓っていた。