阪神が2試合連続完封負けを喫し、明日4日にもクライマックスシリーズ進出の可能性が完全に消滅する危機を迎えた。これまで打線が上向いていたマツダスタジアムでも流れを変えられない。走者は出すが、後が続かない。1点を追う8回無死。一塁走者鳥谷が盗塁を仕掛けたが、糸原がヘルウェグの外角速球に見逃し三振…。走者をアシストできず、したたかに攻められない。21イニング連続無得点。チームは10月も、いたずらに黒星を並べた。

金本監督も「経験のなさが出たりとか、ありましたね。若さというか、経験不足というか。走っているのに見逃しとか」と嘆くしかなかった。広島先発ジョンソンに苦戦し、好投の先発岩田を援護できなかった。前日1日は1安打完封負けを喫したが、一夜明けて広島でも悪循環を断てず。投壊もあって0-10で敗れた翌日は投手陣見殺しの0-1。片岡ヘッド兼打撃コーチも「やるべきことをしっかりやっていくだけです」と話した。

借金は今季最多の14に膨れ上がり、得意だったビジターも34勝34敗の勝率5割になった。自力でのCS進出の可能性はかろうじて残るが風前のともしび。今日と明日も敗れれば2年ぶりのBクラスが確定し、終戦する。力なく敗れる試合が続き、初秋の肌寒さが、骨身に染みる。【酒井俊作】