引退する中日荒木雅博内野手(41)が最終戦に「1番二塁」で先発し、延長11回フル出場で現役生活にピリオドを打った。

初回にいきなり右前打を放った。これが通算2044安打で、並んでいたソフトバンク内川を抜いて歴代単独43位とした。

場内からは「走れ荒木」コールも起きたが、スタートは切らなかった。

3回の第2打席は遊ゴロ併殺。6回の第3打席では元同僚の高橋聡文と対戦し、右飛。8回の第4打席は能見から右前打。現役ラストチャンスとみられた出塁で、二盗を試みたが、アウトに。それでも場内から大歓声を受け、目に涙を浮かべながら笑顔で応えた。

だが、9回に追いつかれて延長戦へ。1点を追う延長11回、5度目の打席が回ってきた。現役最終打席はドリスの前に三ゴロに倒れた。大きな拍手に手を挙げて応えた。

今年は盗塁なし。20シーズン連続盗塁は達成できなかったが、通算378盗塁は球団最多で、歴代11位。通算2045安打の数字を残した。

荒木は試合前に白井オーナーに「お世話になりました」とあいさつ。熊本から両親や知人が訪れ、親交の深い俳優・柳葉敏郎も観戦していた。引退試合としてはめずらしく、フル出場。惜しまれながらグラウンドを去った。