日本ハム清宮幸太郎内野手(19)が来季も守備の“二刀流”を継続する。今季は本職の一塁に加え、シーズン途中から左翼にも挑戦した。右肘炎症の影響で7月上旬から左翼守備は回避してきたが、参加中のみやざきフェニックス・リーグで再開予定。31日からの秋季キャンプでも練習する見込みだ。22日は同リーグ休日で静養した清宮は「大丈夫です。しっかりやれることをやるだけかなと思います」。2年目のレギュラー奪取へ、守備の幅も広げていく構えだ。

打撃力を1軍で生かすには、やはり守れるポジションが必要だ。栗山監督はシーズン前から「DH専門の選手は作らない」と、話してきた。一塁守備で中田とかぶる清宮も例外ではなく、5月7日に左翼の守備練習に着手。翌8日には1軍戦で左翼を守った。出場機会を増やすだけでなく、選手としての幅を広げる狙いもあった。

開幕前には限局性腹膜炎も発症したことで、今季はコンディションと相談しながら守備面の取り組みを進めてきた。シーズン終盤には右肘の状態も良好となり、一塁守備にも復帰した。吉村GMは「もちろん右肘の状態を見ながらではありますが、一塁と左翼の練習をしていく予定です」と説明。残りのフェニックスリーグや沖縄・国頭での秋季キャンプで左翼守備にも復帰して、来季へ向けた取り組みを本格化させていく。清宮は守備の課題として「安定して守れること」と掲げる。実力の片りんを示した打撃力とともに、守備力も高める実りの秋にする。【山崎純一】

◆清宮の今季守備位置 5月2日楽天戦に先発「6番・DH」で1軍デビュー、53試合に出場した。内訳は先発45試合、途中出場8試合(代打7試合、一塁守備1試合)だった。先発時の守備位置はDHが最多26試合で、左翼11試合、一塁が8試合。代打後に守備についたことはなく、DHに入って2打席が1試合あった。