大役はmeのモノ! 阪神ランディ・メッセンジャー投手(37)が30日、甲子園室内練習場で自主トレを行い、力強く開幕投手に立候補した。2リーグ分立後では5年連続なら井川慶と並び球団最長、6度目なら小山正明、江夏豊と並び球団最多となる。今季から日本人選手扱いとなる右腕が、3月29日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)からエース道を突き進む。

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風格すら漂っていた。新助っ人マルテ、ジョンソンら外国人選手計6人が集結した甲子園室内練習場。1人遅れて登場したメッセンジャーは、冷気をものともせず、黙々とキャッチボールを続けた。前日29日深夜に再来日したばかりなのに、時差ぼけを感じさせない。5年連続6度目の開幕投手-。目標が、その体を支配していた。

「監督も期待してくれているし、そこに対して自分のできることをやりたい。監督の期待にしっかり応えられるように頑張りたい。開幕戦に向けて、沖縄キャンプは大切だと思う。しっかりとやっていきたい」

矢野監督はオフに事あるごとに開幕投手の白紙を強調してきた。実績を踏まえればメッセンジャーはもちろん最有力候補。とはいえ、新加入した西やガルシアに若虎軍団までライバルは多い。昨季はチーム最多の11勝を記録しながら、終盤は右肩の蓄積疲労が影響して戦線離脱も経験。それでもまだ大役を譲る気はサラサラない。

昨年4月に国内FA権を取得。今季は日本人選手扱いとなる。「イエス! 日本人! タイガースで今までやってきて光栄に思うよ」。名実ともに誰もが認める真のエースとなった。もともと人一倍強い責任感は増すばかりだ。この日は新助っ人勢と初対面し、「助けが必要なら助けるよ」と伝えた。

再来日一夜明けはウエートトレなど約2時間30分のメニューを消化。「自分に厳しく強くなるために、やっぱり優勝したい。勝たせられるピッチングをしたい」。王手をかけている日米通算100勝を3・29ヤクルト戦で達成し、Vロードを突っ走る。もう、プランは綿密に立てられている。