ソフトバンクのドラフト1位甲斐野央投手(22=東洋大)と甲斐の「カイカイバッテリー」が1日、キャンプ初日に誕生した。ブルペンに甲斐野が現れると、甲斐は「そこで投げよう」と自らが捕手に入っている場所を指示。プロ入り直後から受けてもらいたいと願っていた甲斐野の思いが、早くも実現した。

約20球を予定していた甲斐野だったが「ハンドリング、構え、捕る音。アマとは違うレベルに感動しました。気持ちよかったのでどんどん投げてしまった」と、気づけば53球を投げていた。

この日は全て直球。スピードガンはなかったが、受けた甲斐は「強くて速い。ちょっとシュート気味に吹き上げてくる」と力強さを感じた。見守った工藤監督も「捕ってみて分かることもある。大事なこと。甲斐野ははまった時にはいい球を投げていた」と話した。

投げ終えた後は甲斐から甲斐野に歩み寄った。今後のキャンプでの調整に関してアドバイスし、グータッチで終えた。甲斐は「今度食事に行こうという話もしました」と、練習以外の時間でもコミュニケーションを取り、開幕までにカイカイバッテリーを成熟させる。【石橋隆雄】