ソフトバンク柳田が昨年末に球団OB小久保裕紀氏と交わした「45発指令」に、新条件が加わった。5日、宮崎キャンプを訪れた同氏から「45本、テラスなしやぞ」とガツンと言われた。同氏の最多44本塁打(01年)を超えればご褒美がもらえるという約束だったが、ヤフオクドームのホームランテラス席に入った分は“無効”とハードルが上がった。小久保氏の当時はテラスがなかったためで、柳田は「小久保さんはやっぱりすごい。きついよ、テラスなしで」と頭を抱えた。

現状は明るい。昨季の自己最多36本塁打中、テラス弾は3本だけ。この日のフリー打撃でも右中間へ推定140メートルの場外弾を放つなど、飛距離は折り紙付きだ。立花打撃コーチも「いけるでしょう。上に上がった打球はほとんどスタンドに行っている。『50本打とう』と話しているんだけどね」と太鼓判を押した。

柳田は練習を終えると、ウエート室に飛び込んだ。「飛距離を伸ばすためにウエートして進化して、45本頑張ります」。大先輩からの指令を支えに主砲がバットを研ぐ。【山本大地】