「8回の男」を昨年務めた右腕が、1軍に帰ってきた。右肩痛のためキャンプはリハビリ組で過ごしたソフトバンク加治屋蓮投手が、DeNA戦で今季初の1軍マウンドに上がった。

6回に登板。昨季41本塁打のソトを直球3球で1ボール2ストライクに追い込むと、最後は138キロフォークで空振り三振。続く柴田の初球には、数日前まで制球できず悩んでいたカーブでストライクを取った。柴田は二ゴロ、代打戸柱は左飛に、いずれも直球で仕留めた。

「3人で終えられたことが良かった。直球の球威、制球の精度をもっと高めたい。(1軍の)雰囲気を味わえただけでも収穫」とうれしそうに振り返った。プロ5年目の昨季、72試合に登板。疲労もあり右肩を痛め、キャンプでもなかなか状態が上がらなかった。

まだ調整段階だが、工藤監督は「打者が振らされていたし、最初にしては良かった。少しずつ修正していけば入る可能性はあるのかな」と、開幕1軍入りの可能性にも言及。出遅れた加治屋がここから巻き返す。