楽天のリードオフマン、田中和基外野手(24)にエンジンがかかってきた。24日に名古屋で行われた中日とのオープン戦最終戦で右足首の捻挫から復帰後初安打を含む2安打3打点。「結果として出て良かった」。6回は左前適時打の後、クイックの速い小熊、強肩の加藤という中日バッテリーに対し、あえて二盗を試みた。アウトにはなったが「スタートからスライディングまで全て怖さなくできた。いい挑戦だった」と言った。

台湾遠征中の1日に負傷。数日間の安静を経て、上半身のトレーニングや座った状態のティー打撃から再開した。昨季「1番中堅」をつかんだ新人王にとって、試合に出られない歯がゆさとの闘い。21日の実戦復帰後は貪欲に結果を求めた。「島内さんはもちろん、オコエも辰己も、ブラッシュも状態がいい。試合に出られる状態というだけでは使ってもらえない」と自ら重圧をかけて臨んでいた。

右打席については昨季までのノーステップ打法に戻すことも選択肢に入れるなど調整途上だが、左打席での2安打によって、右の先発投手との対戦が見込まれる開幕3連戦には「いいイメージで臨める。早く始まってほしい」。3年目で初となる開幕スタメンへ、気持ちが高ぶる。【亀山泰宏】