日本ハムは楽天2回戦(楽天生命パーク)で継投策が実らず、今季初の連敗&カード負け越しとなった。

栗山英樹監督(57)は1点リードの8回1死、打者浅村の場面で浦野博司投手(29)を起用。2日同戦で本塁打を浴びた浅村を二ゴロに抑えてリベンジを果たしたが、直後にウィーラーに決勝4号2ランを献上した。4日は斎藤佑樹投手(30)を「ショート・スターター」とし、上原健太投手(25)との継投で同一カード3連敗を阻止する。

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浦野は思わず両手を両膝に置き、打球の行方を見つめた。1点リードの8回2死一塁。ウィーラーへの3球目、115キロのカーブが高く浮いた。開幕3連戦で8打点と好調の相手は見逃してはくれない。決勝の4号2ランが左翼席中段へ吸い込まれると、細身の右腕はうつむいた。「なんとしても抑えないといけないところだった。ああいう場面で投げている以上、必ずゼロに抑えないと」。自らを責めるように、痛恨の場面を振り返った。

満を持して、マウンドへ向かっていた。3番手の宮西が代打渡辺直を打ち取ると、栗山監督はすぐに浦野を投入。打席には2日同戦で1号2ランを浴びた浅村がいた。フルカウントから143キロ直球を外角低めにきっちり投げ、二ゴロに抑えた。リベンジには成功したが、続く島内に四球を与えた直後に悲劇が待っていた。「昨日やられてしまったのに、今日、監督がチャンスをくれた。でも、その期待に応えられなかった」と肩を落とした。

本来は宮西を1イニング投げさせたい場面でもあった。栗山監督は「体のことも含めて(この日の出番は)少なくと思っていて」と説明。昨年11月に左肘を手術した宮西に気温の低い状況下で無理をさせず、さらに浦野に雪辱の機会を与える選択も結果は裏目に出た。浦野、玉井がチーム5戦目で4試合に登板するなど、早くもブルペンがフル稼働の中、4日は先発を斎藤に託す。「いけるところまでいってもらう」。上原も出場選手登録される予定。登板過多になりつつある中継ぎ陣を休ませる快投で、同一カード3連敗は阻止したい。【木下大輔】