1回0/3、打者10人に6四球。広島先発岡田明丈投手がふがいない投球でマウンドを去った。

初回は2四球で2失点。2回は先頭から連続四球の後、投手の寺原をストレートの四球で歩かせ満塁。駆けつけた佐々岡投手コーチにはっぱをかけられた。それでも立ち直れず、太田に4連続四球となる押し出し四球を与えたところでタオルを投げられた。2番手矢崎も走者をかえされ、6失点で今季2敗目。悪夢だった。

チームは、思ってもみない形で注目されていた。前日10日のヤクルト戦は3-3の延長10回、1イニングで12点を失い敗れた。延長イニングの失点では史上最多。開幕から4カード連続負け越しが決定した。過去の優勝チームで、4カード連続負け越しからスタートしたチームはない。王者が試練を迎えていた。

練習前の野手陣の円陣で、元選手会長の小窪が声だし役を務めた。「やられたら、やり返す!」。短い言葉でチームを鼓舞した。「いつもは(かけ声をかけるのは上本)崇司なんですけど…。みんな、なんとかしたいと思っている。熱い気持ちをもってやりたい」と話していた。岡田も同じ思いを持っていたが、結果は最悪だった。