楽天釜田佳直投手(25)が、6回途中5安打3失点で17年7月5日のロッテ戦以来となる655日ぶりの勝ち星を挙げた。

昨季中継ぎで12試合に登板も6月に右肩と右肘を手術。先発登板は17年8月27日の日本ハム戦以来だった。1回にこの日最速となる148キロを計測した直球に加え、以前よりツーシーム系の動くボールの配分を増やしてゲームメーク。女房役の嶋の先制2ランなど6点の援護を受け、5回まではソロ本塁打のみの1失点と好投した。

球数が100球に達した6回、3本の単打で1死満塁のピンチを招いたところで降板したが、本拠地を埋め尽くしたファンから拍手が注がれた。「諦めないでやってきて良かったなと思います。ここに来るまで、たくさんの方に支えられた。何とか勝利という形で(感謝を)表現したかった。マウンドを降りる時の大歓声は、これから忘れることはないと思います」と瞳を潤ませた。

手術明けの肩と肘に負担をかけないよう今後は十分な登板間隔を設ける見込みだが、平石監督は「真っすぐに加えて動く球が彼の良さ。“大人になった釜田”というか、心強い1人が帰ってきてくれた」と称賛した。